親分。

すっかり日も暮れて、久々にでっか〜いマッシュルームカットのブロッコリーの親分と子分の様な木の横を通って帰ろうとしたらば、なにやら様子が違っていた。
なにが違うのかと思えば、髪型が違うのだ。いつもきれいなマッシュルームカットなのに今夜は、ウニョウニョウニョウニョ〜ッと、まるでツノの様に髪が突っ立っているのだ。
その姿が、なんまらカッコ良かったので思わず見とれていたらば「なにガンとばしてんだよ!」といきなり因縁をつけられて、なけなしのジュース代120円をカツあげされてしまった。おまけにパシリのように自販機まで甘酒を買いに行かされたのだ。でも甘酒ってどの自販機にも置いてあるものでないので、大変苦労した。だから甘酒を置いてない自販機一台一台に「甘酒置いて下さい」「甘酒置いて〜!」「甘酒置きやがれ!!」と三段活用を駆使してお客様の声を発しておいた。明日から全国の自販機には甘酒しか置かれないだろう。もし、まかり間違って缶コーヒーなどという悪魔の飲み物が、ホットの王様を気取っていたのであれば、間違いなくブロッコリー親分とその子分達に痛い目にあわされるだろう。